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カリカリーナブログ

猫とおしゃべり

ちゃんと考えておきたい、猫と自分の終活のこと。

ライター 阿部真麩美

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昨年5月に、こちらのコラムで「忘れられない猫の名前」として紹介したYさん宅の猫、メイちゃんが亡くなりました。
18歳8ヶ月だったので、大往生と言えるでしょう。
コロナで様々な行動が制限される中、数少ないお出かけ先だった写仏同好会後の茶話会では、「メイちゃんは元気?」を合図のようにそれぞれが猫の話をするのが楽しみでした。
特にメイちゃんは高齢だったので、心配と同時にそのワガママっぷりのかわいさと振り回されるYさんのイソイソっぷりが微笑ましくて、「甘やかしすぎよ〜」と言いながら、メイちゃんの話をせがんでいました。

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猫の寿命は人間より短いから、先立たれるのは仕方がないことです。
だからこそ、考えておきたいのが愛猫が亡くなった時のこと。
Yさんは、「昔からそうしていたから」と動物供養で知られる東京両国の回向院で荼毘に付してもらったそうですが、どうしたらよいのか迷う方も多いのではないでしょうか。
私の場合は、移動火葬車で近くまで来てもらい、お骨はしばらくしてから実家の庭に埋めました。
お散歩猫モモちゃんの飼い主は、ペット火葬場で火葬にして、自宅の仏壇の前に歴代猫さんたちのお骨を並べています。


他にも、行政にお願いするとか自宅の庭で土葬にするといった方法もありますが、人の埋葬と違ってある程度の決まりしかないため、後悔することのないようになんとなくレベルでも方針は立てておきたいもの。
ちゃんと供養した、という気持ちはペットロスを少しは癒してくれますから。
Yさんによると、回向院ではお彼岸の時に諸動物大法要のお知らせをくれるので、安心感があるそうです。

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そして、もっと考えておかなければならないのが、自分が先に亡くなった場合のこと。
実は最近終活を始めた友人が遺言信託のパンフレットを送ってくれたのですが、そこに「ペット信託」なるものが紹介されていて驚きました。
そもそも信託とは、自分に何かあった時(死亡や身体・意思が不自由になった場合)に、自分の財産を信頼できる人や団体に託して、自分の決めた人などのために管理運用してもらう制度のこと。
ペット信託の契約をしておけば、ペットの面倒を見ることができなくなった場合に、自分で選んだ人や団体に託した財産でペットの飼育をしてもらえるのです。
日本の法律では、たとえ遺言を残していたとしても、ペットには直接財産を相続させることはできません。


負担付遺贈という特定の人に遺産を渡す代わりにペットの面倒を見てもらうという遺言書を作っておく方法や、負担付死因贈与という相手方とペットの面倒を見てもらうことを条件として死亡した時に遺産を贈与する契約をする方法(どちらも遺産をもらう代わりにペットの面倒を見るというもの)もありますが、本当に面倒を見てくれるかという保証もありません。
そうした不安を解消するために誕生したのがペット信託で、契約内容によっては信託内容が守られているかの監督をしてもらえるので、より安心できる制度になっています。

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また、老犬老猫ホームというのもあります。
こちらは、病気や入院、転勤、災害などで一緒に暮らせなくなったり、ペットに介護が必要になり、家事や仕事の都合や飼い主の高齢化で世話ができなくなった場合に利用できる施設です。
先日見た動物番組では老猫ホームが特集されていて、そのケアの丁寧さと飼い主への密なやりとりに、よその猫さんでありながら「ここまでしてくれるのなら安心だ〜」と感動しましたっけ。
もちろん好みのペットフードやおもちゃなどにも応じてくれるので、好きな爪研ぎとして「カリカリーナ」も申告してくださいね。
人も動物も寿命が伸びる中、飼い主にとっても猫たちにとっても、どんどん安心が増えていくといいですニャ。

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カリカリーナTorre e mezzoの見張り台でくつろぐ、KAI工場長の妹ニーナ。

「とーちゃん、長生きしてニャ~」

コラム「猫とおしゃべり」

#43 解明。猫がこんなに喜ぶのは「強化ダンボールの質」が決め手だったからニャんだ!

#42 右からも左からも。猫カフェで、猫の日キャンペーンにぴったりな「猫を愛でる写真」が撮れた!

#41 年頭のご挨拶に変えて、日本で一番「やんごとなき野良ちゃん」をご紹介いたしますニャ

#40 心も身体もほっこり。今年も「猫との遭遇」に恵まれた一年でしたニャ。

#39 秋深し。猫と研究と日本人が交わると、楽しいことが起こりそうですニャ!

#38 多頭飼いの皆様へ。「もしも」の内容が多角化している現代だって、備えあれば憂いニャし。

阿部 真麩美

アベ マフミ

大好きな「猫検索」で、気がつくと徹夜している猫大好きライター

人生の25年間を6頭の猫と暮らし、今は7頭目との出会いを待ちわびています。

老後の趣味を探すため、お習字、水墨画、茶道を始めたものの、どれも落ちこぼれ中。