ライター 阿部真麩美
少し前に、「合コンのさしすせそ」なるものが流行りました。
さ「さすがですね」
し「知らなかった!」
す「すごいですね」
せ「センスいい」
そ「そうなんだ!」
合コンで男性のハートを射止めるために、相手をいい気分にさせる魔法の言葉として広まったそうです。
なるほど、と思った私は早速、夫婦仲が冷え切っている友人のナオコちゃん(仮名)がよく口にする言葉で、「ナオコのさしすせそ」をピックアップ。
冷たい口調で読んでいただければ、その冷えっぷりも伝わるのでは。
さ「さあね!」
し「知らない」
す「好きにすれば」
せ「精一杯やってその程度?」
そ「それで?」
これをナオコちゃんに報告したところ、「確かによく言ってる〜」と大笑い。
お礼に、と私がよく口にする言葉を「あべのあいうえお」にして返してくれました。
あ「アレよアレ、なんて言ったっけ」
い「いつのことだっけ?」
う「うっかりしてた〜」
え「え〜っと、え〜とねぇ・・・」
お「おぼえてない、しかも思い出せない」
はい、確かによく言っています。笑い飛ばせないのが悲しいです。
こうした「あいうえお作文」のような言葉遊びは、日本では古くから親しまれてきました。
典型的なのが、お正月の遊びとしてお馴染みの「かるた」ですね。
そこでご紹介したいのが、写真家の内田園子さんの「ねこねこかるた」です。
写真が趣味の友人のお師匠さんというご縁から、写真展を見に行ったのがきっかけで「ねこねこかるた」に出会いました。
内田さんは、市川写真家協会の理事を務めつつ、地域情報メディアに「ここねここ」という実写猫マンガも連載している写猫家(名刺にそう書いてある!)です。
しかも、カリカリーナの愛用者でもあります。
愛猫の「このちゃん」 with カリカリーナ
「ねこねこかるた」の面白さは、猫のユーモラスで自分勝手でツンデレで、それでもかわいく思えてしまう、「猫の本性」が写し出されているところ。
Instagram https://www.instagram.com/coconekoko299/
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私のお気に入りは、これ。
あ「あいたくちがなまぐさい」
く「くさいのをするのはそっちがわではありません」
この2枚は、猫と暮らしていた頃の猫あるあるです。
せ「せっきょうをきかないふりしてみみはこっち」
これも、あるある!
「表情が豊か」は、プラスの感情を上手に表現する人に使う褒め言葉ですが、猫の場合は全身がしなやかなせいか、手足や胴体の角度がちょっと変わるだけで異なる感情が垣間見えて、「身体表現が豊か」と褒めたくなります。
「ねこねこかるた」に登場する猫たちは、背中の丸みや踏ん張った足で、嘆きや強がり、気乗りしない様まで伝えてくれます。
そうした豊かな表情に一言付け加えて「かるた」を作れるなんて、猫好きの永遠の憧れじゃないでしょうか。
こ「ころがるねこのにくきゅうにはかてぬ」
まさにこれ。そう思わニャい猫好きは、いませんよね。
最後に、今年一年の皆様の幸せを祈願して、こちらのかるたを。
わ「わらうねこがふくをよぶのだ」
ということで、今年もよろしくお願いいたします。
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